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ベーグルパン図鑑

読み物

パンに使われる日本の国産小麦を知ろうpart1/ハルユタカ,キタノカオリ,ゆきちから,春よ恋の特徴を紹介

図鑑長
図鑑長

最近パン屋さんでよく見る”国産小麦使用”の文字。

パン好きなら覚えてみたいなとは思うものの、”ゆきちから” とか”春よ恋”と言われても、「聞いたことある!なんかよさそう!」といったことぐらいしかわからないなんて事ありませんか?

パンの命ともいえる小麦の名前が分かれば、パンがどんな特徴で、どんな想いでお店の方がパンを作っているのか、そんなことがわかります。


今回は国産小麦のご紹介のpart1として、特に今人気の高い国産小麦をご紹介します!

国産小麦の自給率は平成28年度現在で12%、パン用となると3%と、まだまだ希少です。

是非お店で見た時には、どんな特徴か思い出して希少な国産小麦を楽しんでください。



1.ハルユタカ

1985年に北海道江別市で生まれたハルユタカは、国内初のパン生地が作れる強力の小麦として江別製粉が開発しました。


ハルユタカが開発される前まで、日本産の小麦はタンパク質の量が多くなく、中力粉にしかならなかったため、強力粉が必要なパン作りに国産小麦は使用されていませんでした。

ハルユタカの開発から、国産小麦によるパン作りが始まったといっても過言ではありません。

その日本人好みする味と希少性から、幻の小麦ともいわれています。

たくさんの苦労を乗り越えて開発された国産小麦第一号のハルユタカをベースに、”春よ恋”等、たくさんの国産小麦のが生まれていきました。


※ ハルユタカは正確には準強力粉です。

※ 小麦粉はグルテンの量が多いものから強力粉、中力粉、薄力粉とされています。


▽ ハルユタカの味の特徴

日本人好みする甘いもちもちとした食感が特徴です。

流通量の問題から、はるゆたかの代わりに後継の”春よ恋”を使っているお店が増えていますが、ドラゴ―ネ等のお店では食パンに使われています。

※ instagram「#はるゆたか


※ 日本の国産小麦は北海道から始まりました。


2.春よ恋

春よ恋は、”はるゆたか”をより育てやすく、よりおいしく改良して、1997年に北海道で生まれた品種です。

”はるゆたか”に”STOA”という小麦を配合し、もちもちふんわりという日本人好みの風味はそのままに、より育てやすいという特徴を持っています。

現在の国産小麦の中でも1.2を争う人気の品種で、多くの日本のパン屋さんでも使用されています。


▽ 春よ恋の味の特徴

はるゆたかの日本人好みする甘いもちもちとした食感はそのままに、ふんわり感がアップしています。焼きすぎても固くなりにくいため、耳も柔らかく仕上がります。

六本木のラトリエ デュ パンをはじめとした多くのお店で、主に他の小麦とブレンドして使用されています。

※ instagram「#春よ恋


3.ゆきちから

東北は岩手で2002年に開発されたゆきちからは、パン用の小麦として生まれました。

夏が終わったら撒く秋撒き小麦で、次の春に収穫します。

その名の通り雪に強い小麦で、冬の間に育てることで天敵の虫が減り、少ない農薬で育てることが出来る、体にも地球にも優しい小麦です。

パンにすると綺麗な真っ白い生地になり、東北の雪に耐えてきたのかなと感じさせます。


▽ ゆきちからの味の特徴

ふわふわでいて、しっとりとした上品な味が特徴です。

雑味が少ないため、様々な具と合うのも特徴。

早稲田の神田川ベーカリーなどで使われています。

※instagram 「#ゆきちから


4.キタノカオリ

その味が高く評価され、有名パン屋さんで最近こぞって使われているのがキタノカオリです。

キタノカオリは2003年に北海道で開発され、北海道岩見沢市と江別市を中心に栽培されており、他の北海道の”春の~”という名前がついている小麦と違い、秋撒きの小麦です(ハルとついているのはほとんど春撒きです)。

ホロシリコムギという北海道で古くうどん用として栽培されていた品種と、ハンガリーの「GK-Szemes」という製パン性に優れた品種を掛け合わせて生まれました。

最大の特徴はその吸水率。

キタノカオリの吸水率は70%弱。これは、外国産の質が良いといわれている小麦の70%弱と同程度の数値で、日本産の平均は60%弱を大きく上回っています。

高い吸水性から、もちもちさとしっとり感が長時間発酵のパン屋さんに多用されています。


▽ キタノカオリの味の特徴

その高い吸水率から、もちもちさとしっとりさが高いパンに仕上がります。

焼き上がりは香りがよく、やや甘みがあり、やや黄色が強い美しい生地になることから、ホームベーカリーファンの間でも根強い人気があり、instagramを中心としたSNSでも”キタノカオリ”は人気のハッシュタグとなっています。

高加水にもしやすい特徴から、ダンディゾンシニフィアン・シニフィエパン・デ・フィロゾフ といった様々な名店で使われています。

シニフィアン シニフィエでは、キタノカオリアクセントという収穫前に一度雨にあたって発芽した小麦から精製した粉が使われたことからも、この小麦の奥深さをうかがわせます。

※ instagram「#キタノカオリ




■ 参考

・小麦の自給率(農林水産省):http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/attach/pdf/012-3.pdf

・小麦の技術について(農林水産省 2007) http://www.affrc.maff.go.jp/docs/report/pdf/no22.pdf


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